【簡単解説】デカルト座標を考えてみよう!!【力学篇❶】
物理学の基本は「力学」とよく言われますが、その力学の本を最初に開くとよく座標の話が記載されてます。物理現象から離れて、いきなり数学チックな話から始まるので、数学嫌いな方からしたら、すぐに本を閉じてしまうような内容のため、辟易するように感じるかもしれません。
ただ、物理学においては座標という概念は非常に大切であり、かつ言語で表現するよりも数学の知識を用いて書いた方が簡単に表現できます。
今回はよく使用される代表としてデカルト座標(デカルトとは人の名前、フランスの数学者にして哲学者)を解説しようと思います。
1. デカルト座標とはどんな座標?
デカルト座標とは、別名「直交座標」と呼ばれることもあり、下図の通り軸線を直交させて表現した座標です。図1に描画した内容がデカルト座標の空間設定となり、その空間内に座標をとる(位置関係を記載する)ことが目的となります。今回は簡単のため、2次元平面に代表として話していきます。
図1. デカルト座標(2次元平面)
x,yと表記しているのは、軸線の名前でそれぞれの軸線を区別するために明記されます。
一般に座標は数字を用いて記載され、(x, y)と2つのパラメーター(変数)で表記されます。括弧内のxとyの意味は軸線上での目盛り位置(=数字)を示しています。
Oと記載した箇所は原点と呼ばれ、軸線が交差している箇所を表しています。原点は(0,0)と定義されます。原点からx軸方向に、y軸方向にどれくらい離れているかを主に数字を用いることで座標は表現されます。
文章で表現していてもわかりにくいので、図1において、座標を実際にとってみましょう。
例として(1, 2)の座標を考えると、下図のように表現されます。
図2.デカルト座標上での(1, 2)
図2は x軸から1、y軸から2の、平面上の場所を表しているのが(1, 2)となります。
一般的な表現では、数字も記号を用いて記載することが多いので、デカルト座標の表現としては以下の図3のように描画されます。と と表現しています。
図3.デカルト座標での表現
2.じゃあ、3次元のデカルト座標は??
3次元のデカルト座標はz軸という3本目の軸線を他2本の軸線と直交したものになります。(図4参照)
図4. デカルト座標(3次元平面)
この場合、座標の取り方も2次元から3次元に変更となったことで扱うパラメーターの数が1個増えます。図5のように立体的な位置を座標で指示することができます。
図5.3次元デカルト座標での表現
ちなみに余談ですが、この3次元のデカルト座標が我々が存在している空間のこと一般に指します。(歪んだ空間の話もあるが、ややこしくなるのでここでは触れないでおく。力学を学ぶ上ではこの認識でok。)
力学の問題対象として「物体の運動」について扱いますが、我々が住んている空間に沿って考えると、こういった問題はデカルト座標を基本として運動の様子を時間経過ともに考えていきます。この辺りの説明は「ニュートンの運動方程式」で解説していこうと思います。
3. まとめ
デカルト座標について簡単にですが、解説しました。いかにポイントを整理しました。
具体的にどのようにしようしていくのかは他の数学の知識(座標変換やベクトルなど)を使う必要があるので、次回に回そうと思います。数学チックな話からになりますが、理解できるように使うツールという意味で捉えてもらうといいと思います。(逆に数学を使わないと説明が困難であるので、、、)
今回はここまで!
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで見てくださり、ありがとうございました。。。